働き盛りの40代と高齢者では降圧剤の使い方は違う

血圧を下げる薬など飲まないほうが良い、と言った「医療否定本」が売れています。

しかしあの本は、「来年の桜は見られるかどうかわからないわ」というような高齢者限定であれば妥当な考え方かもしれないが、働き盛りの40代や50代の人には妥当性が全くない、というのが多くの医師の見解です。

血圧の高い状態が長く続くと、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが高くなります。
40代や50代の働き盛りがこのような病気で倒れる事は、退職や職種の変更などに繋がりかねません。

40代や50代の人たちは、食事が夜遅くになったり付き合いで外食が多くなったりと、どうしても食事が疎かになりがちです。
また、ストレスフルな職場で毎日仕事をしていると、血圧が容易に急上昇するリスクを常に抱えているのと同じ状況です。

食事の改善が困難な場合やストレスフルな環境下にある場合は、降圧剤を使用して血圧を目標値まで下げる事が必要になります。

高齢者の場合、誤って薬を飲みすぎるリスクが常にあります。加えて副作用が出ていてもそれに気づかないで飲み続けるというリスクもあります。
しかし、40代や50代の人の場合、薬を間違って飲みすぎてしまうというリスクはほとんどないでしょう。また、たとえ副作用が出たとしても高齢者と比べると自分自身で気づきやすいので、すぐに受診すれば早めに対処する事が可能です。

高血圧を放置して命を落としては何もなりません。薬の副作用は多くの人が出るわけではありません。
例えば降圧剤の1つであるロサルタンの副作用で出現率が0.2%以上のものはありません。

近年は、血圧を下げるだけではなく、高齢者が心配な心臓や腎臓を保護する作用のある降圧剤も出ています。

薬だけを貰ってきて長期間飲み続けるのではなく、きちんと定期的に診察を受けて気になる症状を話し、定期的に副作用の為の検査を受けていれば、40代や50代の人が悪戯に降圧剤を怖がる必要はありません。